Lee Konitz 「Motion」を聴く2017年09月11日 22:21

 Lee Konitzの「Motion」を聴く。

 I remember you、All of me、You'd be so nice to come home toと、スタンダードな曲名が並ぶが、聞いてみれば、お馴染みのメロディーは全くと言っていいほど聞こえてこない。軽快なほどのベース、ドラムスをバックに、サックスがインプロビゼーションを最初から最後まで吹きまくっている。曲のどのあたりを演奏しているかは、その曲のメロディーを知ったうえで、意識して聞かない限りわからない。なんとも素人泣かせなアルバムだ。

 サックスの音はやや軽めで軽快。ベースやドラムスと合った音色が左チャンネル寄りに定位して聞こえてくる。それと対話するかのようにめまぐるしく、軽快に進む右チャンネルよりに定位したベースとドラムス。このアルバムは名曲を土俵に、サックス対ベース・ドラムの対話が繰り返されているといったほうがいいだろう。

 曲を楽しむというより、掛け合いそのものを楽しむようなアルバムだ。これもまたJAZZならではと言っていいのではないだろうか。もっともそこまでのハードルは決して低くないのだが。

本を買う2017年09月13日 23:50

 本を買う。買わないと手に入らなくなる。

 今や本は商品。売れなければさっさと処分される。そこにどのような情報や作品的価値があるかは大して考慮されない。売れない=存在価値がないという図式通りだし、そうせざるを得ない経営的問題から逃れられない。そのあたりはCDなども同様だ。

 だから、なくなる前に買う。だが、給料は上がりもしないのに、物価だけ上げて好景気だとうそぶく連中のおかげで、欲しい本の全てが買えるほどの収入はない。必然的に漏れが生じ、そして案の定、市場から消える。

 田舎は中古市場も貧弱で、一度買いそびれると、まず再会できるご縁はなくなる。

 かくして家の中は本だらけ、CDだらけとなる。

 そして…残りの人生の全てをつぎ込んでも読み切れない、聞ききれない、見きれない量の本やCDや動画メディアが増えていく。

 これは豊かな人生なのか、それとも貧しい人生なのだろうか。

連休と台風2017年09月17日 23:03

 三連休に台風の襲来だ。今年は大分や福岡に関しては、雨に絡む災害に立て続けに見舞われている。心から被災された方々にお見舞い申し上げたい。

 つくづく、自然は人間にとって、恵みでもあり、災いでもあるのだと思う。自然にとって、人間の存在は「ただそこにある」ものなのであって、決して人間のために自然があるのではない。災害を目の当たりにすると、そんな当たり前のことを改めて実感する。

迷子の食料品の末路2017年09月18日 23:31

 スーパーなどで、よく、その売り場には置いていないはずの商品が置いてあることがある。例えば、乳製品の棚にお菓子があったりといったやつだ。時々とんでもないところにとんでもない商品がぽつんとあったりする。迷子の商品というわけだ。

 もちろん、商品に足が生えて迷子になるわけではない。客がもともと置いてあった場所から動かして、もとに戻さないまま、手近な売り場において行ってしまうのが原因だ。

 最近では、商品一種類一個ずつ、棚一つ分順繰りにずらして移動してあるなどということもあるらしい。これなどはいたずらとして、意図的にやっているような気配が濃厚だ。

 ところが、これは店側からはとんでもない損失になることもあるらしい。迷子の商品の中でも、特に食料品は、賞味期限や消費期限を管理されていないものである恐れもあるし、移動された時にどのようなことが起きたのかもわからないということで、結局全て廃棄処分とセざるを得ないという。全ての店がそう判断しているかどうかはわからないが、少なくとも私の知り合いの店ではそうするのだという。

 いたずらは言外だが、ついうっかりもとの売り場に戻すのを忘れて、こんなにもったいないことが起きてしまうとは、意外だった。消費者として気をつけねばならないと思うことしきりだった。

解散総選挙2017年09月20日 22:47

 どうやら、解散総選挙が行われそうな気配だ。

 最近、不支持率を支持率が僅かに上回ったとたん、これである。不支持率が跳ね上がった件に関しては、世間ではケリがついたとはあまり思っていないのだが、飽きっぽい世間はそんなことより他のことに関心を移してしまっているようだ。

 近隣某国がかなり無法なことを(もっとも戦前の日本も似たようなことをしていたが…)しているのも、タカ派の主張が受け入れられやすい素地を作っている。しかし、だからといって、また数に物を言わせて強引な政策を行われたのではたまらない。もっとも、それ以前にマスコミは政治家のスキャンダルをせっせと仕入れて、稼ぎをあげようとしているのだろうから、当選するのは脇と口の固い人物に限る。解散総選挙の結果、脇も口もずるずるの議員ばかりが生まれては、これまたたまらない。

 かくして、政治不信と政治的無関心は増幅していく。文句があるならお前がやれという声もあるだろうが、「おまえがやる」にはあまりに選挙には金がかかりすぎる。

 総選挙、投票にいったとき、この人ならと思える人が誰にとっても候補の中にいてほしいものだ。