ライン出力にヘッドフォンをつなく2018年09月16日 22:34

 Raspberry PiにHifiberry Pro DACを乗せ、Volumioでハイレゾ対応音楽プレーヤを仕立てあげた。LANは有線のみとして、無線LANはスマホとの接続専用と割りきって使っている。

 Hifiberryの基盤上にはヘッドフォン端子の取り付け部があったので、Hifiberryの購入時にヘッドフォン端子も購入し、ハンダ付けして使っているが、少々問題があった。

 Hifiberryが出しているケースには、このヘッドフォン用の穴が開いていない。自分で新たに穴を開ける必要がある。そしてもうひとつ。なんとなく音が垢抜けない。パワーを感じない。どうやら基板上のヘッドフォン出力は今ひとつ本領を発揮しきれていないような感じだった。

 ふとネットを見ると、サンスイの小型トランスST-32で、スマホのヘッドフォン端子からLine inに接続できるようインピーダンス変換するという記事を目にした。そう言えばフォノアンプに組み込むために同じくサンスイのST-12ももっていた。ST-12では2次インピーダンスが1kΩと、ヘッドフォンには高すぎるが、ST-32なら1次1.2kΩ、2次8Ωと、確かにヘッドフォン端子の負荷に近い。そしてトランスは受動部品。2次側のヘッドフォン端子からの入力が1次側の1.2kΩのライン入力に現れるのなら、その逆に、1次側の1.2kΩにライン出力を加えて、2次側8Ωの出力をヘッドフォンに入れてやれば、ポータブルアンプ的に使えるはず(というより、1次、2次という名称からして、こちらのほうが本来的な使い方)だ。

 お馴染みの秋月電子通商で探してみると、ST-32とヘッドフォン端子各2個を同梱した「ヘッドフォン出力-ライン入力昇圧トランスキット」が1280円で販売されていた。迷わず注文。到着してさっそく制作。と言っても、わずか20カ所のハンダ付けのみで終了。そして、Raspberry-Pi+Hifiberryのライン出力をキットの1次側(つまりOut側)に接続、ヘッドフォンをキットの2次側(つまりIn側)に接続し、再生開始。

 問題なくヘッドフォンを駆動している。音は、Hifiberry直付けのヘッドフォン端子より低域がくっきりとして力のある、狙い通りの音だ。これなら問題ない。

 Hifiberryのヘッドフォン端子を取り外し、ケースを再購入してきちんと収めることができそうだ。