「ボヘミアン・ラプソディ」を観る2019年01月04日 23:05

 話題の映画「ボヘミアン・ラプソディ」を観る。

 ストーリーから言えば、王道すぎるほど王道を行く音楽映画と言える。定石通り、こういう作りで外れるはずはない。作品中で揶揄された「パターン」をきっちり踏んだ作りと言っていいだろう。おまけに題材がクィーンなのだから、よほど下手なひねくりを入れるか、盛り込み過ぎでパンクしない限り、外れようがない。そして、この作品はその定石を見事に完成している。

 だが、それだけでは単によくできたアベレージ映画に過ぎない。この作品がそれを超え、高い評価を受けている理由は、なんと言っても題材であるクィーン自身の曲の力そのものだ。ラストのライブ・エイドの再現(完全ではないらしいが)の素晴らしさは言うまでもないが、彼らの残した楽曲そのものの圧倒的な力、そして歌詞がそのままこの作品の全てを要約しているかのようにストーリーと密接に響き合っている。

 まさに作中にある通り、定石を突き破ったのがクィーン自身だった。深読みすれば、それを納得させるための定石通りの映画だったのかもしれない。大スクリーンで、大音響で、美しい音質で、珠玉の名曲の力を全身で感じながら観たい作品。果たして家庭のTVでこの力が十分に享受できるかどうか。劇場で観るべき作品だろう。