全国休校2020年03月02日 22:44

 全国で休校の流れだ。いろいろと反対や抵抗もあるらしい。

 要は集団でまとまって狭い場所に詰め込むことが問題なのであって、たまたま学校はその条件に該当しているということだろう。検疫の立場から言えば、そんな物騒な環境の筆頭が学校ということだ。先進諸国の中で一番学級定員が多いという貧しい教育施策が呼んだ結果でもある。

 当然、学校より家庭のほうが人間の密度は低いのだから、休校は伝染病対策の選択肢としてこの国では有効だ。問題はその受け皿としての家庭と、その家庭の一員である保護者が、今回のような状況下で子供の保護監督を十分にできないという点にある。現代の我々の社会で、子供がいることが働き収入を得ることに関して負担となって社会であることを、今回の騒動は明るみにしたと言っていい。家庭に子供がいると、労働や収入に問題が起きるというのだから、少子化もむべなるかな。

 結局学童保育などに頼ることになるが、それは「集団でまとまって狭い場所に詰め込む」ことに繋がり、せっかくの休校も意味を失ってしまう。

 いろいろなところから反対論が噴き出す休校依頼だ。それはこれまでの政権の状況から来る不信感や怒りの反映という面も無視できない。しかし事の本質である「集団でまとまって狭い場所に詰め込む」状態から子供たちを開放すること自体は間違いではない。世の中全部がそのことをきちんと理解する必要はある。トイレットペーパーがなくなるなどという馬鹿げたデマを信用するより先に。