災害2022年01月16日 11:19

 南太平洋の大規模な海底噴火、一時は影響なしと報道されたが、深夜になって津波警報が発令される展開となった。

 地震による津波に注意が向いていたため、遠洋の海底噴火と潮汐、それに気圧との関連までのデータの統合が想定を超えていたらしい。人智は自然の前ではまだまだ力及ばずということが、災害の度に明らかになる。それでも現実の脅威を察知して警報を発してくれたことに感謝しなくてはならないだろう。

 それでもかつては、南太平洋沖の海底噴火など知るよしもなかったのだから、いきなり原因不明の津波が襲ってきていたのだろう。神仏や魔物のせいにでもしない限り、不安を収めるすべもなかったのではないか。そしてそのような神がかり的解釈は、往々にして生贄と称する無意味で悲惨な犠牲を生み出す危険性も持っていた。

 人智はまだまだ足りない。それでも、確実に積み重なり、歩を進めている。そのことを忘れずにいよう。