短波放送2022年03月07日 20:45

 今のように世情が騒然としている時、ネットが普及する以前の冷戦時代なら、短波放送が生の情報にアクセスする一つの方法だった。

 日本語放送もそこそこ行われていたし、頑張れば英語ぐらいなら、内容の概略ぐらいならなんとかぼんやりとでも聞き取れた。

 イデオロギー対立が盛んだった時代は、ジャミング合戦などもあって、逆に国家間の緊張関係がはっきりわかったりすることもあった。

 いま、短波放送を受信できるラジオのチューニングをいじっても、もう昔のように百花繚乱の放送局には出会えない。規模も予算も大きい割に、情報伝達としては不安定要素が多い(だから受信すること自体が趣味として成立していた)短波放送は縮小の一途。ラジオはネットラジオに切り替わっている。

 便利だし、確実に情報が伝達できるという面ではネットラジオ化はまっとうな変化だ。だが、聞く方も送る方も苦労しながら歩み寄る、そんな短波放送の楽しみは残念ながら失われつつあるようだ。

コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

名前:
メールアドレス:
URL:
コメント:

トラックバック

このエントリのトラックバックURL: http://crowfield.asablo.jp/blog/2022/03/07/9470296/tb

※なお、送られたトラックバックはブログの管理者が確認するまで公開されません。