「将軍たちの夜」を観る2022年03月24日 05:54

 「将軍たちの夜」を観る。1967年のアメリカ映画。

 ナチスドイツ支配下のポーランドで娼婦が惨殺される。目撃者によると犯人はナチスの軍服ズボンを着用しており、その赤ラインから将軍であるという。この娼婦がドイツ側のスパイであったことからドイツ軍が捜査に乗り出すが…

 ナチス時代と戦後とを行き来しながら、二人の捜査官が犯人を追い詰めていくという筋立てで、メインとなる時間はヒトラー爆殺未遂事件と重なる。ロンメルは戦死という扱いだが、現代判明している史実とは違っている。

 主演級がピーター・オトゥール、オマー・シャリフとくれば、もうあの「アラビアのロレンス」のメインキャスト。制作側の力の入れ具合も違ってくる。市街破壊のシーンなど迫力満点だ。しかし、このストーリーで150分はやや不足気味。ピーター・オトゥールの気品と狂気が同居したような演技は流石だが、ストーリーからはキャラクターとしての説得力がやや薄い。オマー・シャリフも同様。俳優の力で押し切ろうとしたが、時代が変わるとそれだけでは難しい部分のほうが大きくなってしまう。エピソードもてんこ盛りで、やはりこの尺では消化不良。原作小説は未読だが、脚本の段階での刈り込みや整理がうまくいっていないような気がする。

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