AMラジオのない車2023年02月11日 20:11

 EV車には、AMラジオが装備されないケースが多いらしい。

 いまさら車でAMラジオなんて聴くか?と言われれば、たしかに聴かない。聞いているのはFMばかり。愛車の車齢が古いのと、購入当時ちょっと張り込んだ純正アンプの音が気に入っているので、オーディオ周りを弄っていない(エンジン音とロードノイズを縫って聴く音楽にかけるコストに意味を見いだせなかったのも原因)。今はスマホからbluetoothで飛ばした音楽をFMトランスミッター経由でカーラジオで聴くので、やはりFMオンリー。

 だが、AMラジオ排除の主な原因が聴取率の低さであるのならともかく、本当の原因は、EV車がノイズをガソリン車より多く発生させ、AMラジオの受信に支障をきたすからだというから、話は別だ。

 かつてパソコンは盛大にノイズをばらまいて、オーディオ装置やラジオ受信の迷惑となっていた。さすがにいまはよほどひどいものでなければノイズ対策がなされている(そうでなければCDやTVなど実用化には程遠い。CDプレーヤーも初期はノイズ発生装置と揶揄されていた)。このノイズはバカにならず、いろんな機器に紛れ込んでは悪さをしていた覚えがある。

 EV車がAMラジオの受信に差し支えるほどのノイズをばらまきながら町中を走るというのは、電波的に大量の排気ガスをばらまいて走っているのと同じだ。排気ガスに弱い存在をなくしてしまえば問題なしというのはお門違いも甚だしい。

 EV車のノイズ対策は、厳密に行うべきだろう。排気ガスや二酸化炭素の増加もまっぴらだが、それと引き換えに電波公害など、これまたまっぴらだ。コストがかかるのは当然。そこをケチって新たな公害を巻き散らせば、そのコスト以上の損害が社会全体に広がってしまう。

 電波マスキー法、必要かもしれない。