怖れていたことが…2022年02月24日 22:17

 怖れていた通りのことが起きてしまった。戦争が始まってしまった。

 彼岸の火事ではない。

 戦争が起きれば、まず原油価格が跳ね上がる。株も乱高下する。為替相場も乱れる。食料や医薬品もまたしかり。影響は我々の生活に直結しているのだから、日常生活もまた破壊されてしまう。

 すでに長期に渡る異次元金融緩和から抜け出せない日本の円は、その力を大きく失っている。輸入コストは跳ね上がり、輸出コストも上昇。そして、この国は食料の半分以上を輸入に依存している。戦争が長期化すれば、所得の上昇では追いつかないインフレも起きかねない。

 技術的にも蛸壺化し、目の前の利益に血道を上げて基礎研究が骨抜きになっている日本に、新たな技術革新を望むことは難しい。戦争による景気上昇はおそらく中国を利することになるだろう。人口差からして、まっとうに勝負できる相手ではない。

 いまや局地戦などありえない。そして、戦争はいかに大義名分を振りかざそうとも、破壊と殺戮と略奪と陵辱以外の何ももたらさない。そして、戦場では理性は無力だ。だからこそ、起こすべきではない。

 他国の一介の庶民に何ができるかと言われればそれまでだが、せめて目を背けずに直視し、考えることはできる。