神や仏は…2023年10月14日 17:47

 神は自然と似ている。

 人類に多くの恵みを与える一方で、人類をとんでもなく残酷な殺戮・破壊者にもする。

 神(や国)のためにと称して、人としての感情に蓋をして、どれほど多くの人が命を落とし、また奪ったか。仏であっても「僧兵」という戦国時代には無視できない武装僧侶軍団がいたことを考えれば類似点は無視できない。

 神の名のもとに人の財産を剥奪し、人の自由な思考を抑圧し、他者の存在を否定し、殺戮や破壊を正当化する。戦争は常に神(あるいは国)のためのものだ。

 神や仏も、人の頭が生み出したもの。人が生み出した理屈(仮想)の社会をあたかも実態があるかのように見せて他人を支配する。支配する快感は権力の快感そのものにつながる。そして権力の恣意的濫用が始まれば、もうなんでもありだ。

 自然は人類の存在など一顧だにしない。それを擬人化して自分の頭の中の理屈にはめ込もうとする営みが神仏であろう。その時点で自分の世界観を安定させる快感がつきまとうのであれば、すでに危険な兆候はその時点から発生しているとも言える。

 信仰は個人の内面の問題であり、他人がとやかく言う筋合いはないが、それが複数の人間に伝播するのであれば、批判的に受け取らなければならないだろう。宗教関係の人々にはにわかには受け入れがたいかもしれないが、宗教は政治や言論と本質的には同じもので、批判の対象としなくてはいけない。人の頭が生み出したものである以上。

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