エンゲル係数上昇2016年04月28日 23:09

 この国の食料自給率は、50%を割っている。

 何を元に算定するかで色々と数値は変わるが、少なくとも原料はかなりのものが海外からの輸入に依存している。食生活の変化もそれに拍車をかけている。

 こんな状況で「円安」を誘導すれば、食料コストが跳ね上がることは火を見るよりも明らかだ。「和食」と一般に思われている食材であっても、原料を輸入が支えている以上、原料コストは高騰する。

 人間、食わなければ行きていけない。じっとしていてもお腹はすくのだ。

 食料価格が上がる。値上げは毎日でも発生する。逃げることは難しい。

 しかし、給料は年に1回しか上がらない。とても間尺にあうはずがない。

 こうしてエンゲル係数は跳ね上がる。そして、人々は食料以外の出費を控えざるを得ない。そして、日常消費する食料品は、残念ながら景気浮揚にはあまりつながらない。現代の景気は「無駄遣い」が支えているのであり、空に困れば無駄使いをする物好きは減る。

 円安になって景気が良くなるなど、とても庶民には考えられない。

 池田勇人首相時代のように、「所得倍増計画」でもぶちあげない限り、とても我々の消費は伸ばせそうにない。所得が倍増しても、物価がそれ以上になれば元も子もない。

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