「正解するカド」鑑賞2017年07月30日 22:51

 アニメ「正解するカド」を全話鑑賞終了。

 竜頭蛇尾という言葉がまさにぴったりだろう。制作側の当初の誘導から大きく外れた展開だった。もっともこの展開のほうが当初から予定されていたのかも知れない。

 異方からもたらされるオーバーテクノロジーが、人類をどのように変容させていくのかというのがメインテーマであるかのように思わせておきながら、結局お馴染みの侵略・人類収穫テーマへと雪崩れ込んでいく。政府も交渉官もお人好しで人格的にも幼い。もしかして、この点においては、この作品はものすごくリアルに現実を表現しきっているのかも知れない。

 まあ…制作が「東映」なのだから、こんなものだろう。いつまで立っても任侠ものから抜け出せず、旧弊なメンタリティを持った悪役と、自己犠牲という自己満足で、マッチョなお涙頂戴をする善玉しか輩出できないのが、「東映」の持ち味なのだから。