お客様は…2023年04月08日 22:02

 「お客様は神様です」というのは、昭和の某芸能人がキャッチフレーズにして広まった言葉だ。

 これは芸能人が発するからこそ意味のある言葉であり、間違っても「客」の側が言う言葉ではない。だいたい、自分を「神様」などと自称するのは宗教のある社会なら不遜極まりないし、普通なら精神のバランスを崩した時の妄想か、安手のドラマの悪役の言い草である。だが、これを本気にしてふんぞり返っている、なんとも無様な客が少なくないらしい。「神様」を自称する人間ほどみっともないものはない。

 まあ、神様と言っても、貧乏神もいれば疫病神もいるし、死神だっている。神様を自称する客が貧乏神やら疫病神やらであるのなら、ある意味事象も間違いではないのかもしれないが。そんな嫌われ者の神様になるぐらいなら、普通の人間でいたほうが良さそうだ。

 だから声を大にしていいたい。「客は人間だ」