梅雨が明けない2016年07月13日 22:34

 梅雨がなかなか明けない。

 雨が降れば、窓を明けられない。エアコンがあればともかく、エアコンがない屋内では、空気がこもって淀んでしまう。

 もともと高温多湿なこの国では、エアコンがない時代の方が長かったのだから、雨でも窓を明け、風を通すことのできる、軒の長い日本家屋は理にかなっていた。

 風土に遭わない現代(つまり西洋)建築を無理やりねじ込んだおかげで、エアコンがないと耐えられないような住宅も増えた。

 クールビズと言いながら、いまだに商取引やオフィシャルな場でのスーツ・ネクタイ着用圧力が消えない。しかし、あのスーツは元来イギリス発祥のもの。北海道より高緯度に国土のほとんどが存在するイギリスの風土で発祥した服装を世界中に敷衍するのは、考えてみればナンセンスだ。

 イギリス軍だって、インド駐留中は開襟半袖半ズボンスタイルだった。

 自然に抗うのが近代化なのか、ヨーロッパ以外の気候・風土というものを見なかったことにするのが近代化なのか。

 いずれにせよ、梅雨が明ければ夏本番。気候・風土を無視した無理な暮らしで熱中症になどならないようにしたいものだ。