本を買う2017年09月13日 23:50

 本を買う。買わないと手に入らなくなる。

 今や本は商品。売れなければさっさと処分される。そこにどのような情報や作品的価値があるかは大して考慮されない。売れない=存在価値がないという図式通りだし、そうせざるを得ない経営的問題から逃れられない。そのあたりはCDなども同様だ。

 だから、なくなる前に買う。だが、給料は上がりもしないのに、物価だけ上げて好景気だとうそぶく連中のおかげで、欲しい本の全てが買えるほどの収入はない。必然的に漏れが生じ、そして案の定、市場から消える。

 田舎は中古市場も貧弱で、一度買いそびれると、まず再会できるご縁はなくなる。

 かくして家の中は本だらけ、CDだらけとなる。

 そして…残りの人生の全てをつぎ込んでも読み切れない、聞ききれない、見きれない量の本やCDや動画メディアが増えていく。

 これは豊かな人生なのか、それとも貧しい人生なのだろうか。