大学の人件費削減2016年11月25日 22:32

 地方国立大(と言っても実態は独立行政法人、自分で稼がないと補助金カットされる)の人件費が軒並みカットされるという話。

 つまり大学の先生を減らしたいということらしい。これは大学で研修に携わる人間を減らすということだ。

 役に立つ、つまり金になる研究をしている人間だけに絞ってしまいたいのらしい。それほど金がないということらしい。

 個性化、個に合わせた教育といいながら、最高学府では人員削減。一人あたりの研究者が教える学生の数は当然増加する。企業であろうが大学であろうが同じ。その結果ブラック就労や過労死、搾取労働が横行している実社会だが、大学もまた同じ。搾取って一体誰からか?決まっている。助手・大学院生・大学生をタダ同然(あるいはタダ、いや、単位や成績がご褒美か?)でこき使うのである。

 こんな状態だから、授業料はとんでもなく跳ね上がり、学生は借金まみれになり、企業は自前で人材を育てようとしない。人を育てることに対して、どうしようもなく吝嗇な社会になっている。

 人しか資源がない国で、人を育てるのに吝嗇になったら、あとには一体何が残るのだろう。