プリアンプ修理/ハイレゾ検証2014年12月24日 06:22

 プリアンプを修理。6AV11のうちの2ユニットでSRPP、その後にトーンコントロールを設置し、もう一ユニットでカソードフォロアを構成した片チャンネル1球の設計である。

 ボリュームの抵抗値を測ってみると、左右で絞りきった時の値にズレがある。ハンダ付けには問題がなかったので、とにかくボリュームを大きく何度も回して値を測り続けると、次第に抵抗値が近づいてくる。何のことはない。ボリュームが軽い接触不良を起こしていたようだ。程なく抵抗値も問題ない程度に一致。システムに戻すと、右チャンネルのリークは嘘のように消滅。経年変化と使用頻度低下による一時的劣化だったようだ。

 ソケット清掃後のパワーアンプも快調なので、ついでにRaspberry Pi B+とI2SDACを接続して、ゆっくり音質確認。

 もともと6C33C-Bはスロースターターで、寝起きから30分は経たないと本領を発揮しないのはわかっていたが、その差はハイレゾ音源の場合より顕著だ。立ち上がりは固めの音でやや耳障り、定位も高めに来るが、30分を過ぎると、音もほぐれ、音像も下がって落ち着いてくる。滑らかさも向上する。

 ハイレゾ音源は、システムの状態もかなりシビアに再現してしまうようだ。ハイレゾ音源を評価する場合は、再生システムもある程度整備しておかないと、妥当な評価を下すことが出来ないのかも知れない。ネット社会で総批評家時代となり、オーディオ業界が衰退しきった現代では、プアなシステムのアラが暴かれたハイレゾ再生をこき下ろすコメントが流布するおそれは否定できないだろう。

 もちろん、整備された再生システムとは高価なシステムと同義ではないことは言うまでもない。