ハイティンクのマーラー第9ライブを聴く。 ― 2020年02月17日 21:11
ベルナルド・ハイティンクが1993年にアムステルダムで、ECユース・オーケストラを指揮したプーランクのオルガン協奏曲+マーラー交響曲第9番のライブ録音を聴く。
プーランクのオルガン協奏曲は初めて聴く。これまでのプーランクの軽く甘い曲のイメージからは打って変わって重厚で悲劇的な曲だ。管楽器がまったくないので、オルガンの技巧がストレートに伝わってくる。熱のこもった快演だ。
この調子でマーラーの9番も続く。カラヤン最晩年の録音は聞きやすいが、スタティックでひたすら美しいカラヤンらしい演奏だったように記憶している。このハイティンクはそれとは対象的に、全体に血の通った熱気と力のこもったものだ。かといって力みすぎたり、狂騒に陥ったりすることは決してない。あくまで自然体。ハイティンクはマーラーの交響曲の全曲録音を最後まで完成させることができなかったが、それが本当に惜しいと思わせる演奏だ。
ライブゆえの、そしていくら精鋭揃いとは言え、ユース・オーケストラゆえの、演奏上の問題は確かにある。だが、それを言えばフルトヴェングラーの名高いバイロイトの第9の第3楽章のホルンのヘロヘロ演奏だって現代の演奏ではありえないが、バイロイトの第9の価値を減ずるものではない。そういう演奏上のエラーを超えて、この演奏はいい。
ハイティンクのマーラーはこれまで聴いたことがほとんどなかったのだが、聴いてみたくなった。
プーランクのオルガン協奏曲は初めて聴く。これまでのプーランクの軽く甘い曲のイメージからは打って変わって重厚で悲劇的な曲だ。管楽器がまったくないので、オルガンの技巧がストレートに伝わってくる。熱のこもった快演だ。
この調子でマーラーの9番も続く。カラヤン最晩年の録音は聞きやすいが、スタティックでひたすら美しいカラヤンらしい演奏だったように記憶している。このハイティンクはそれとは対象的に、全体に血の通った熱気と力のこもったものだ。かといって力みすぎたり、狂騒に陥ったりすることは決してない。あくまで自然体。ハイティンクはマーラーの交響曲の全曲録音を最後まで完成させることができなかったが、それが本当に惜しいと思わせる演奏だ。
ライブゆえの、そしていくら精鋭揃いとは言え、ユース・オーケストラゆえの、演奏上の問題は確かにある。だが、それを言えばフルトヴェングラーの名高いバイロイトの第9の第3楽章のホルンのヘロヘロ演奏だって現代の演奏ではありえないが、バイロイトの第9の価値を減ずるものではない。そういう演奏上のエラーを超えて、この演奏はいい。
ハイティンクのマーラーはこれまで聴いたことがほとんどなかったのだが、聴いてみたくなった。
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