「A Film About Coffee」を観る2021年12月28日 21:51

 「A Film About Coffee」を観る。2014年のドキュメンタリー映画。

 世界中で楽しまれているコーヒー。その享受の姿を追った作品。コーヒーに魅せられ、惚れ込んだ人たちの姿を追う。以外だったのが、日本の喫茶店が登場したところ。残念ながらこの作品公開時に、すでに取り上げられたうちの一軒は廃業とのこと。

 どうやら日本人は「〜道」というスタイルが好きな国民性を持っているようだ。この作品に登場する日本人のスタンスを見ると、どうもストイックに「コーヒー道」という武道を極めようとする求道者のイメージを強く感じる。それは次第に抽象化し、現実とのつながりを失ってしまうような気もするのだが。

 一方で、欧米では自分が惚れ込んだから、それを追求するというスタンスを感じる。自分が好きだから、自分の血肉として受容する。抽象化とい言うより、身体化、肉体化の傾向を感じる。

 そして、コーヒー豆の産地。貧困がはびこり、生産農家は自分が生み出したコーヒーの味すら知らない。カカオ豆の生産農家がチョコレートの味を知らないのと同じだ。

 こういった問題も、さり気なく提示しながら、おしゃれにまとまったドキュメンタリー。

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