年賀状をもらうのがつらい2017年01月03日 22:39

 元旦のお楽しみの一つ、年賀状。これをもらうのがつらい、こわいという話をちらほら聞くようになった。

 年賀状を出していなかった人からの年賀状を見たり、そろそろ疎遠になったので年賀状をだすのを控えた人から年賀を貰ったりすると、気持ちが重くなってしまう。また年賀状を書かねばならないかと思うと、せっかくの正月気分も雲散霧消してしまうということらしい。

 年賀状を出すことがすでに義務化しているからこそ、そんな気持ちになるのだろうし、年賀状を出す枚数を考えれば、うんざりするのは当然といえば当然だ。嬉しいはずの年賀状が年末年始の心の重荷になっているという人も、決して少なくはないだろう。いい習慣かもしれないが、どんな習慣でも行きすぎれば、人を縛るドグマと化してしまう。おまけに、もらう年賀状は手描きに限るなどと、大手を振って新聞に投稿するような方まで現れると、もうすでに年賀状を出す側よりもらう側のほうが大きな顔をし始めてしまっているので、完全に本末転倒ということになる。

 年のはじめのご挨拶が苦痛になってしまうようでは困りもの。年賀状が「当たり前」の「義務」となれば、「ありがたい」という気持ちも消える。もっと鷹揚に、もらえるのは「当たり前ではない」と、原点に帰るべき時期なのかもしれない。