「流」読了 ― 2017年01月28日 22:48
東山彰良「流」を読了。
昨年の直木賞受賞作だそうだ。別にそれが読んだ動機ではない。
可もなく不可もなく、王道をいく青春小説に絡んだミステリ。バイオレンスシーンや舞台となっている70年代台湾の風物やダークサイド、マジック・リアリズム的怪異譚、失恋、挫折、家族の歴史といったものが特徴的で、読ませどころでもある。
ただ、冒頭部は力み過ぎなのだろうか、なんとも座りの悪い比喩が散見されて鼻白んだ。ミステリとしても古典的トリックなので、そこに重点を置いた作品とは言いがたい。むしろ人情話と言ったほうがいい。
面白くないわけでは決してない。だが、伊藤計劃や、ガチパルピ、ミエヴィルといった現代作家たちと同列に置くと、小粒感は否めない。もっとも、SF小説に対しては頑ななまでに否定的な直木賞が、伊藤計劃と縁を持ったとは思えない。比較するのはお門違いかもしれない。逆に、伊藤計劃やガチパルピ、ミエヴィルは敷居が高いという読者には、読書の最初のステップとして、この作品はいいのかもしれない。
冲方丁の「マルドゥック・スクランブル」に対しての「天地明察」の位置にあるのが「流」ということになろうか。
昨年の直木賞受賞作だそうだ。別にそれが読んだ動機ではない。
可もなく不可もなく、王道をいく青春小説に絡んだミステリ。バイオレンスシーンや舞台となっている70年代台湾の風物やダークサイド、マジック・リアリズム的怪異譚、失恋、挫折、家族の歴史といったものが特徴的で、読ませどころでもある。
ただ、冒頭部は力み過ぎなのだろうか、なんとも座りの悪い比喩が散見されて鼻白んだ。ミステリとしても古典的トリックなので、そこに重点を置いた作品とは言いがたい。むしろ人情話と言ったほうがいい。
面白くないわけでは決してない。だが、伊藤計劃や、ガチパルピ、ミエヴィルといった現代作家たちと同列に置くと、小粒感は否めない。もっとも、SF小説に対しては頑ななまでに否定的な直木賞が、伊藤計劃と縁を持ったとは思えない。比較するのはお門違いかもしれない。逆に、伊藤計劃やガチパルピ、ミエヴィルは敷居が高いという読者には、読書の最初のステップとして、この作品はいいのかもしれない。
冲方丁の「マルドゥック・スクランブル」に対しての「天地明察」の位置にあるのが「流」ということになろうか。
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