「ゴースト・エージェント/R.I.P.D.」を観る2018年04月26日 00:04

 「ゴースト・エージェント/R.I.P.D.」を観る。

 アクション映画を志向しているのだろうが、設定に根本的な問題がある。それは、主人公も敵もみんな死者ということだ。一応「天国弾」なるものを頭部に撃ちこめば、存在そのものが雲散霧消するという設定になっているが、それ以外の攻撃はまったく無意味。死者は死なないのだから。暴走エレベーターに乗って、ビルの天井を突き破ろうが、猛スピードで吹っ飛んでくる車にぶち当たろうが、傷ひとつ、痣一つつかない。これではスリルもサスペンスもあったものではない。ただのギャグだ。

 敵役の悪霊も、ボス級はもともとの人間の姿が若干崩れた程度。その他はいかにも特殊メイクかCG臭く、悪霊としての禍々しさも、おどろおどろしさもない。これまたギャグマンガ的なノリ。

 人情話として組み込まれた設定も、昔懐かしの「ゴースト」と同じパターン。生前とはまったく違った姿で現世にあらわれているという主人公たちの設定もどことなく生煮え。というより、世界観をきちんと突き詰めて作っていないのではないかと思われるほど、ラフな作品描写だ。オリジナルの「ゴーストバスターズ」ほどの周到な伏線とは程遠い。

 かなり残念な作品だった。

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