「王たちの道1 白き暗殺者」読了 ― 2018年10月30日 23:05
ブランドン・サンダースンの「王たちの道1 白き暗殺者」を読了。
遥かな太古、地球以外らしい星(月が二つある)ロシャル。そこでは10人の「光の騎士」が、人類を「荒廃」から守るのに疲れ、戦列から離脱して、「失われた騎士」として人類に憎まれるようになる。彼らがのこした超兵器が「破片剣」「破片鎧」だ。
そして4500年後、連立皇国をやっと統一したアレスカル国王カヴィラルが異種族パルシェンディとの同盟を結んだ宴の夜、超人的な能力を使う暗殺者に殺され、ロシャル全土は戦乱の世に向かっていく。
物語はカヴィラルの息子、王としては凡庸なエルホカルを補佐する、カヴィラルの弟ダリナル、医師の息子に生まれながら、過酷な運命に翻弄され、奴隷に身を落としたカラディン、いずれも守りきれなかった命のことを引きずる二人と、エルホカルの姉、ジェスナーに近づく若い娘シャラン、そしてカヴィラルを暗殺したスゼスを軸に始まる。中でもカラディンは絶望の淵にまで陥りながら、不屈の闘志で立ち上がる魅力的な存在となっている。
この巻は「王たちの道」を翻訳時に3分冊にした第1冊ということもあり、物語はまだまだ序盤と言った感じだが、十分に魅力的だ。ドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」(ジョージ・R・R・マーティンの「氷と炎の歌」が原作)あたりが楽しめるなら、きっと大丈夫だ。
キャラクターに注目して読んでいくもよし、詳細に描写された異世界をつぶさに観察するもよし、現代ファンタジーの成果を楽しむことができる。
この国には「ファンタジー=おとぎ話」と思い込んでいる向きもまだたくさんいるようだが、それは先入観と翻訳スタンスの問題にすぎない。早くそのような虚しい偏見がなくなればよいのだが。「指輪物語」や「ゲド戦記」を敬体で翻訳するような愚行は、いい加減に改めてもらいたいと思う。ファンタジーは決して子供向けのほんわかした話ではない。マイケル・ムアコックの「エルリック・サーガ」なども含め、本当の豊かなファンタジーを楽しむ人が一人でも増えてほしいものだ。
遥かな太古、地球以外らしい星(月が二つある)ロシャル。そこでは10人の「光の騎士」が、人類を「荒廃」から守るのに疲れ、戦列から離脱して、「失われた騎士」として人類に憎まれるようになる。彼らがのこした超兵器が「破片剣」「破片鎧」だ。
そして4500年後、連立皇国をやっと統一したアレスカル国王カヴィラルが異種族パルシェンディとの同盟を結んだ宴の夜、超人的な能力を使う暗殺者に殺され、ロシャル全土は戦乱の世に向かっていく。
物語はカヴィラルの息子、王としては凡庸なエルホカルを補佐する、カヴィラルの弟ダリナル、医師の息子に生まれながら、過酷な運命に翻弄され、奴隷に身を落としたカラディン、いずれも守りきれなかった命のことを引きずる二人と、エルホカルの姉、ジェスナーに近づく若い娘シャラン、そしてカヴィラルを暗殺したスゼスを軸に始まる。中でもカラディンは絶望の淵にまで陥りながら、不屈の闘志で立ち上がる魅力的な存在となっている。
この巻は「王たちの道」を翻訳時に3分冊にした第1冊ということもあり、物語はまだまだ序盤と言った感じだが、十分に魅力的だ。ドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」(ジョージ・R・R・マーティンの「氷と炎の歌」が原作)あたりが楽しめるなら、きっと大丈夫だ。
キャラクターに注目して読んでいくもよし、詳細に描写された異世界をつぶさに観察するもよし、現代ファンタジーの成果を楽しむことができる。
この国には「ファンタジー=おとぎ話」と思い込んでいる向きもまだたくさんいるようだが、それは先入観と翻訳スタンスの問題にすぎない。早くそのような虚しい偏見がなくなればよいのだが。「指輪物語」や「ゲド戦記」を敬体で翻訳するような愚行は、いい加減に改めてもらいたいと思う。ファンタジーは決して子供向けのほんわかした話ではない。マイケル・ムアコックの「エルリック・サーガ」なども含め、本当の豊かなファンタジーを楽しむ人が一人でも増えてほしいものだ。
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