「三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実」を観る2021年12月28日 21:28

 「三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実」を観る。

 TBSが持っていた、東大全共闘と三島由紀夫との討論会の映像をまとめたもので、当時映像に残っている存命中の登場人物のインタビューも交えている。

 今の大学生(もちろん東大生を含む)から考えればとんでもなく抽象的な理論を展開した討論といっていいだろう。彼らは現実社会を必死になって理論でねじ伏せて血肉化しようとあがき、苦しんでいたようにも思える。ある意味滑稽でもあり、今の目からすれば空論と受け取る向きも多かろう。だが、彼らは必死に自分の持っている理論をつかって社会と切り結んでいるのであり、その心意気とそれを支える飢餓感は、飽食社会の我々の尺度で計るべきではない。

 その全共闘の仮想敵ともいえる存在が三島由紀夫である。場合によっては命がけともなりかねない場所で、単身乗り込む三島と東大全共闘だが、三島は真正面から全共闘を受け止め、受容し、真摯に、かつ実直に応えていく。東大全共闘も三島の話を真摯に聞き、笑い、やじり、対話する。

 結論というより、対話が主眼。虚飾を捨てた対話は清々しくもある。三島に最後まで食い下がり、自ら議論を打ち切って退席した全共闘メンバーの晩年の、三島を否定しつつどこか寂しげな姿が印象的だった。

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