「失われた週末」を観る2018年10月03日 05:54

 「失われた週末」を観る。

 現代なら麻薬中毒患者を取り上げているのだろうが、1945年制作のこの作品で取り上げられているのはアルコール依存症。

 自意識過剰だが現実生活ではどうしようもないビビリの小説家志望の男。30過ぎでも自活できず、兄に養ってもらう居候。そんな現実から逃げようとしたのか、酒に溺れ、入院経験まである。

 そんな男とひょんなことから出会った、タイム社に勤める女性。二人は恋仲になり、いっときアルコールを断つことができたが、彼女の両親といざ顔合わせの段になると、いつものビビリ癖。結局酒に手を出して、彼女にもアルコール依存症の過去がバレてしまう。

 ところが彼女は踏ん張って、なんとか男を更生させようと努力する。ラストの救いは、彼女あってのものだ。

 現実にはこんなに甘いハッピーエンドは来ないのだろうが、映画としてきちんと全てまとまっているので、白けた感じはしない。

 ただ、このラストを見ると、男の週末は結果的には「失われた」のではなく、「恵まれた」事になるのかもしれない。

コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

名前:
メールアドレス:
URL:
コメント:

トラックバック

このエントリのトラックバックURL: http://crowfield.asablo.jp/blog/2018/10/03/8968086/tb

※なお、送られたトラックバックはブログの管理者が確認するまで公開されません。