「王たちの道3:自由への架け橋」読了2019年01月25日 22:44

 ブランドン・アンダーソンの「王たちの道3:自由への架け橋」を読了。原書では1冊だが、翻訳では3巻分割。それでも各巻ポケミス版で上下二段組み500ページ弱、トータル1400ページを超える大作だ。

 メインキャラクターが次第に接近し、ついに不屈の男カラディンが潜在能力を開放し、名将ダリナルとまみえるラストの大規模戦闘シーンはまさに圧巻。いい意味でこの二人、実に男臭く、そして魅力的だ。カラディン配下のブリッジマン第四隊がこれまたいい味を出している。ラストのシチューを囲む野営のシーンなど、微笑ましい。

 物語の発端となった王の暗殺の首謀者もわかり、ダリナルを悩ませた現王の暗殺計画の真相も解明され、各章の冒頭におかれた、様々な人々の死に際の謎めいた言葉の正体もわかり、ジャスナーとシャランの二人も新しい展開を見せる。謎は解明されたが、新たな謎は深まる。暗殺者スゼスとカラディンとの絡みも期待できそうだし、シャランの衝撃的な一言の真相はふせられたまま。そしてラストのなんとも不吉なエピローグ。当然本国では続編も刊行済だが、日本語で読めるのはいつのことか。もちろんそれなりのボリュームは覚悟しなくてはならないだろう。覚悟するだけの価値はある。

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