「ジョン・ウィック チャプター2」を観る2023年01月16日 20:29

 「ジョン・ウィック チャプター2」を観る。2017年アメリカ映画。監督はチャド・スタエルスキ、主演はもちろん、キアヌ・リーブス。

 第1作から直接つながる続編。復習を果たし、愛車も奪還したジョンに、かつての借りを盾に再び殺しを依頼するのがイタリア系犯罪組織カモッラの幹部、サンティーノ。完全引退を望むジョンはそれを断るが、サンティーノはその報復にジョンの家を破壊、炎上させる。着の身着のまま、前作ラストで一緒になった愛犬だけになったジョンは、結局依頼を受け、サンティーノの姉であり、旧友でもあるジアナの殺害を受けることとなる。サンティーノの父の跡目争いが事の発端だった。

 ジアナが死ぬと、サンティーノは口封じのために今度はジョンを抹殺しようとする。700万ドルの賞金をかけられたジョンは、彼を狙うニューヨーク中の殺し屋から命を狙われ続けることとなる。

 前作以上に有無をも言わせぬスピード感で、中だるみのゆとりなどどこにもない。一気に2時間をぶっ飛ばす展開は見事。アクション物の定石をきちんと踏み、前作との韻もきっちり踏み、前作の伏線も回収しながら(カフェで鉛筆1本で暗殺という伝説まできっちり再現)、ラストまで突っ走る。そしてラストシーン。最後の最後まで加速を緩めない。

 頭を空っぽにして、アクションの流れに身を任せることのできる映画。くだらないギャグもなく、つまらない業界内の忖度もない。おいしいジャンクフードは、出来のわるいディナーよりよほどいい。ワルの世界なのだから、お行儀が悪いのは当たり前。たまにはこういう映画を見ないと心が疲れ切ってしまう。