「アメリカの鳥」読了 ― 2015年06月21日 21:03
マッカーシー「アメリカの鳥」を読了。
率直に言って、主人公ピーターは苦手である。自分の思想的ポリシーを頑なに守って、その結果右往左往したり、後悔したり。自分の行動とその結果を従容として受け入れるというより、行動したあと愚痴ることが目立つ。これは正直自分の性に合わなかった。
古き善きリベラルなアメリカを追い求めながら、それが次第に失われていく60年台。それに気づきながら、抵抗し、そして絶望し、それでも進もうとする。しかし周囲はそれを受け入れない。理想主義は常に冷ややかに扱われ、自身も腹を括りきれない。そのいらだちも感じる。
衆愚化する社会だが、エリート主義もまた問題を多く孕む。真面目なものは迫害され、孤立し、露頭に迷う。だが、社会は確実に歪みつつある。そしてラストへ。
主人公は苦手だが、作品は深く、示唆に富んでいる。
しかし考えてみれば、私は「ライ麦畑でつかまえて」の主人公もダメだった。青春小説の主人公とそりが合わない自分について、考えてみる必要もあるかもしれない。
率直に言って、主人公ピーターは苦手である。自分の思想的ポリシーを頑なに守って、その結果右往左往したり、後悔したり。自分の行動とその結果を従容として受け入れるというより、行動したあと愚痴ることが目立つ。これは正直自分の性に合わなかった。
古き善きリベラルなアメリカを追い求めながら、それが次第に失われていく60年台。それに気づきながら、抵抗し、そして絶望し、それでも進もうとする。しかし周囲はそれを受け入れない。理想主義は常に冷ややかに扱われ、自身も腹を括りきれない。そのいらだちも感じる。
衆愚化する社会だが、エリート主義もまた問題を多く孕む。真面目なものは迫害され、孤立し、露頭に迷う。だが、社会は確実に歪みつつある。そしてラストへ。
主人公は苦手だが、作品は深く、示唆に富んでいる。
しかし考えてみれば、私は「ライ麦畑でつかまえて」の主人公もダメだった。青春小説の主人公とそりが合わない自分について、考えてみる必要もあるかもしれない。
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