「サウンド・オブ・ノイズ」を観る ― 2018年05月04日 11:34
スウェーデン・フランス合作映画「サウンド・オブ・ノイズ」を観る。
なんとも不思議な映画だ。まず、音楽テロリストという発想がすごい。音楽大学を追われた、かなり過激な前衛音楽家が、相棒のドラマーと一緒に、ほかに5人のドラマーをスカウトして、街のインフラや銀行、はては人間の肉体までもを楽器にして演奏する。もちろん犯罪行為なので、警察が登場するわけだが、この事件を担当する刑事が音楽家一家(それもクラシックの)で唯一の音痴で、根っからの音楽嫌い。だが、冒頭で事故を起こしたワゴンから聞こえる機械音を時限爆弾と考えて遠巻きにしていた同僚をよそに、その音がメトロノームの音だと一瞬で判断できるほど、音には敏感。
テロリストが楽器にしたものが立てる音が、この刑事にはまったく聞こえなくなる。そして現場にはつねにメトロノーム。これを手がかりに刑事は音楽テロリストを追っていくが…
と、犯罪もののスタイルはしているが、けっしてシリアスでな雰囲気ではなく、ちょっと小粋な、なんとも不思議なテイスト。
クラシックやそれにかかわるアカデミズム、スノビッシュで鼻持ちならないインテリもどきに対する痛烈な批判と嫌悪も伝わってくる。だが、それがいやらしくなりすぎず、ちょっとした毒でとどまっているところは品がいい。
音楽家一族から外れた刑事と、アカデミズムから放逐されたテロリストの行き着く先には、奇想天外な音楽が待っている。ちょっといい映画。
なんとも不思議な映画だ。まず、音楽テロリストという発想がすごい。音楽大学を追われた、かなり過激な前衛音楽家が、相棒のドラマーと一緒に、ほかに5人のドラマーをスカウトして、街のインフラや銀行、はては人間の肉体までもを楽器にして演奏する。もちろん犯罪行為なので、警察が登場するわけだが、この事件を担当する刑事が音楽家一家(それもクラシックの)で唯一の音痴で、根っからの音楽嫌い。だが、冒頭で事故を起こしたワゴンから聞こえる機械音を時限爆弾と考えて遠巻きにしていた同僚をよそに、その音がメトロノームの音だと一瞬で判断できるほど、音には敏感。
テロリストが楽器にしたものが立てる音が、この刑事にはまったく聞こえなくなる。そして現場にはつねにメトロノーム。これを手がかりに刑事は音楽テロリストを追っていくが…
と、犯罪もののスタイルはしているが、けっしてシリアスでな雰囲気ではなく、ちょっと小粋な、なんとも不思議なテイスト。
クラシックやそれにかかわるアカデミズム、スノビッシュで鼻持ちならないインテリもどきに対する痛烈な批判と嫌悪も伝わってくる。だが、それがいやらしくなりすぎず、ちょっとした毒でとどまっているところは品がいい。
音楽家一族から外れた刑事と、アカデミズムから放逐されたテロリストの行き着く先には、奇想天外な音楽が待っている。ちょっといい映画。
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