高校野球2018年08月22日 23:50

 今年の夏の高校野球が終わったらしい。なんでも今年の準優勝校のピッチャーの投球スケジュールはむちゃくちゃだったらしい。

 もっとも高校野球では昔からそういうでたらめなピッチャー酷使が当たり前という風潮がある。見る方もそれを「ひたむきさ」「根性」などと囃し立て、勝手に感動のおかずにしている。

 元プロ野球投手が、こんな状態はあまりにひどいので、投球制限をすべきだと主張しているが、当然のことだろう。でたらめな酷使をされても身体が無事というのは、どう考えても偶然と認識すべきだろう。その偶然の頑強さを強要され、一生身体に痛みを残す子供がどれだけいるか、感動だの何だのと言っている連中には知るよしもあるまい。

 部員が少ないので、連投せざるを得ないなどとふざけたことを言う指導者もいるが、子供の身体を破壊するリスクをやむを得ないという感覚事態、子供の一生を考えている者の言い分とは信じがたい。

 運営側も、部員数に応じた試合数、日程を組み、練習時間や練習試合数などの基準でトーナメント母集団を分けるなり、フォーミュラを作って大会を分散するなどの工夫をすべきではないのか。金がないなどとたわごとを言ってはいけない。人間一人の生涯の健康がかかっているのだ。

 いつまでスポーツ界は梶原一輝のマンガを地で行こうとするのだろう。ど根性で這い上がった彼のマンガの主人公たちは、よくて30代で競技生命を絶たれて行方不明、多くは若くして死亡している。死者や負傷者をおかずに感動を貪るようなおぞましいことは、いい加減やめてほしいものだ。

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