後継者を育てること2022年03月02日 16:43

 仕事で後継者を育てなければならない。

 若手数名を相手に、少しずつ仕事を覚えていってもらっている。もちろんみんなそれぞれそれ以外にも仕事がある。負担が大きくならないように気を配りながら、少しずつ、それでもあまりのんびりというわけにもいかず、ジリジリしながら過ごす日々である。

 中には明らかに腰が引けている若手もいる。言葉の使い方でそれはわかる。「〜しないといけないんですか?」という言い回しが増えてきたら、胸のタイマーがピコピコし始めた合図だ。

 ICTなども、インターネットやLANの社会への広まりをリアルタイムで経験してきたのであれば、リアルタイムでの基礎・基本の学習もしやすかったのだが、すでにZ世代。基礎基本はすっ飛ばしてメリットを享受しているのだが、おかげでいざというときには対処法を学ぶのが大変だ。我々にとってテレビを見るのは簡単だが、その仕組みや構造は全く無知であるのと同じである(ちなみに地デジ対応テレビはすでにテレビですらないことも、当然彼らは知らない)。

 データのファイル形式についての知識も殆どない。「〇〇(多くはWindoes系)アプリで△△を作ったのに、他のパソコンではそれが見れません。なぜですか?」といった具合。動画編集後にレンダリングをしていないとか、mp3かmp4ファイルをCDに焼き込んで、CDプレーヤーにかけてエラーを吐かれるなど、日常茶飯事である(最近のCDラジカセあたりでは、そこらへんを織り込んでデータCDとして読み取る機能もある)。

 そして彼らは困った顔をして、「そんなのを勉強している時間なんてありません。」と答える。

 決して甘えているわけではない。本当に「時間がない」のだ。そんな若手に好奇心や遊び心など生まれない。それでは新しい仕事も創造性も身につかない。無難なルーチンワークを血を吐くまで続けることになる。これもまた「ブラック」な働き方だ。

 我々までの世代が考えなしにマチズムを振りかざし、若手をど根性の強要ででペッタンコにのしてしまった結果が返ってきただけのこと。責任は若手ではなく、こちらにある。平面ガエルのピョン吉さまはレア中のレア。のされれば普通潰れてしまう。ギャグまんがはまんがだけで収めておくべきだ。スポ根同様、まんがが現実を侵食すると洒落にならない。

 どうやって若手に心のゆとりをもたせるか。若いうちは苦労すべきだなどと言っている場合ではない。知恵を絞り、汗を流し、それでも自分自身が(企業のためではなく)面白いと笑顔になる。そんな仕掛けを考えなければ。

孤立する怖さ2022年03月03日 22:42

 ロシアに対する非難は、予想を上回る大きさとなっている。国連でも歴史的な大差と言っていいほどの差でロシアは非難され、孤立している。

 ロシア軍の捕虜の話によると、かなりロシアに都合のいい情報を与えられていたらしい。聞くと見るとでは大違い、それでは最前線の兵士の士気にもかかわる。

 孤立状態のロシアは、それでも戦争をやめない。一度始まってしまった戦争は簡単には停められない。なぜなら、自国や自国の政治そのものも痛めつけるからだ。その分の見返りがなければ、今度は自分が危険な目に逢う。戦争はする側もされる側も地獄だ。

 孤立したまま耳をふさぎ、目を閉じ、自国の(周りからは否定されている)理屈以外は離さない。三猿なら「言わざる」だが、そうではないから困る。

 人間ならかなり危険な状態だ。そんなふうになった国家、そんなふうな国家に仕向けた連中が、自分の病んでいる状況を受け入れるのはいつのことか。何人犠牲を出せば気づくのか。

「山田全自動の日本文学でござる」を読む2022年03月04日 20:55

 「山田全自動の日本文学でござる」を読む。

 落語や浮世絵風の「あるある」ひとコマで人気の山田全自動が日本文学を題材とした本を出した。

 浮世絵風はやや影を潜めたが、「東海道中膝栗毛」や「曽根崎心中」をはじめとして、渋いところでは山川方夫の「夏の葬列」なんていう作品まで登場する。

 太宰は「人間失格」「斜陽」の2作。梶井基次郎の「檸檬」もなかなか秀逸。原作のツボはきちんと押さえ、現代人的な感覚の表現や突っ込みもさり気なく折り込みながら、きれいにまとめている。そこここに原作に対する愛情を感じるので、今どきのギャグにつきものの軽薄さや予定調和的ボケもない。

 各作品のあとに置かれたコラムも面白い。浅からず、深からず、絶妙の立ち位置で描かれた山田全自動流日本文学、面白い。

困った便乗2022年03月05日 17:06

 戦争はいまや世界中の生活も破壊する。

 エネルギー資源、食料、流通、そして情報の信頼度も、みんな揺らいでしまう。

 物価もそれに合わせて上昇する。収入が上がる見込みが薄い状態ではこれはまさに生活破壊だ。

 そんなときには便乗して荒稼ぎしようとする不届き者も現れる。今の状況が続けば、便乗値上げもゼロではなくなるだろう。

 値上げの便乗も困るが、便乗軍拡までやろうとする輩もいるのでさらに困る。物騒なものを最近やたらぶっ放すどこぞの国だけの話ではない。

 強い自国というのは、プライドをくすぐる。だが、強さが他国の死傷者や破壊によって証明されるのでは困る。血塗られたプライドなど願い下げだ。

何が「フェイク」か?2022年03月06日 17:06

 自分に都合の悪い情報は「フェイク」とみなして排除する。

 「フェイク」こそ「フェイク」だと反論する。

 もうこうなると水掛け論だ。

 結局、自分に都合のいいこと以外はみんな「フェイク}

 こんなことをしている連中を信用するなんて、とてもできない。

 子供の水掛け論から、かつての「大本営」まで…そして今もまた。