文系・理系 ― 2023年03月09日 21:34
いまだに文系・理系などという言葉が跋扈している。バカバカしいと言われて久しいが、消える予兆はない。消してしまうべきだという意見は大きいのだが。
文系・理系の分断の最たるものは数学の学力差にあるのは、多くの人の経験でも裏付けられるだろう。数学がダメなら文系、数学が嫌いだから文系という選択パターンは王道だ。例外は経済学部か。それでも入試には対応できなくはない。就職も文系を選ぶケースが多い。数学と物理が科目負担という観点から回避されるのだろう。
一方で、国語が嫌いだから理系というのはそんなに強い誘因だろうか。数学ほどの致命的格差はなさそうだ。以前は英語がダメだから理系ということもあったようだが、コンピュータなしでは夜も日も暮れない理学・工学分野では英語なしでは立ち行かない。
受験対策という近視眼的視野に立てば、文系・理系の受験前科目を学ばせるのが至難の業ということもわかる。物理的に授業時間が足りない。昨今の主体的学習というやつは、定着度は高いが学習時間は更に必要。
しかし、かつて小松左京が「文学の言葉で語れる理系、理系の知識を身につけた文系が少なすぎる。この分断は大きな問題だ」というような趣旨の発言をしたことを思い出す。今まさに大きな問題となっているのがこのことだ。
第二次大戦の時、桃太郎がゼロ戦に乗って戦うアニメを作るのがやっとだった日本、同じ頃、アメリカではキヨスク(今で言えば日本のコンビニか)でアメリカ人が立ち読みしていたのは、慣性質量中立化装置による超光速で銀河を駆け巡るスペースオペラだった。国民の科学に対するリテラシーの高さを見せつけられるような事実だが、今の日本は果たしでどうだろうか。チバシティでサイバースペースにジャックインするカウボーイの話をどれだけの日本人が知っているだろう。フィクションに追い越され、捨て去られた国と化してしまうのでは、あまりに寂しい。
文系・理系の分断の最たるものは数学の学力差にあるのは、多くの人の経験でも裏付けられるだろう。数学がダメなら文系、数学が嫌いだから文系という選択パターンは王道だ。例外は経済学部か。それでも入試には対応できなくはない。就職も文系を選ぶケースが多い。数学と物理が科目負担という観点から回避されるのだろう。
一方で、国語が嫌いだから理系というのはそんなに強い誘因だろうか。数学ほどの致命的格差はなさそうだ。以前は英語がダメだから理系ということもあったようだが、コンピュータなしでは夜も日も暮れない理学・工学分野では英語なしでは立ち行かない。
受験対策という近視眼的視野に立てば、文系・理系の受験前科目を学ばせるのが至難の業ということもわかる。物理的に授業時間が足りない。昨今の主体的学習というやつは、定着度は高いが学習時間は更に必要。
しかし、かつて小松左京が「文学の言葉で語れる理系、理系の知識を身につけた文系が少なすぎる。この分断は大きな問題だ」というような趣旨の発言をしたことを思い出す。今まさに大きな問題となっているのがこのことだ。
第二次大戦の時、桃太郎がゼロ戦に乗って戦うアニメを作るのがやっとだった日本、同じ頃、アメリカではキヨスク(今で言えば日本のコンビニか)でアメリカ人が立ち読みしていたのは、慣性質量中立化装置による超光速で銀河を駆け巡るスペースオペラだった。国民の科学に対するリテラシーの高さを見せつけられるような事実だが、今の日本は果たしでどうだろうか。チバシティでサイバースペースにジャックインするカウボーイの話をどれだけの日本人が知っているだろう。フィクションに追い越され、捨て去られた国と化してしまうのでは、あまりに寂しい。
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